静学戦を前に/渡邊監督インタビュー

(OB記者)
こんにちは、総体予選はベスト8まできました。次はいよいよ静岡学園と対戦ですね。

(渡邊監督)
何とか粘り強く守り抜いたというのが率直な感想。昨年11月に選手権予選準々決勝で静岡学園に0-8で敗退、その後の新人戦では中部予選で敗退しました。応援して下さる皆様を落胆させてしまったのは申し訳ない気持ちでいっぱいですが、選手ももがき苦しんできました。私としては自分達に力がないことを認め、ゼロからチームづくりをしてきたつもりです。3月までは厳しい状況が続きましたが、4月の県ユースリーグで2連勝したことで選手が手応えを掴んでくれたように思います。内容も大切ですが、やはり「勝つこと」で得られるものは大きいです。この1、2か月で改めてそのことを痛感しました。

(OB記者)
県大会1回戦、2回戦を勝ち上がる中でチームの成長は感じていますか?

(渡邊監督)
正直、目指しているレベルにはほど遠いのが現状です。また、守備の中心選手が怪我をしたことによりいっそう厳しいゲームを強いられています。しかし、代わりに出場した選手や3年生の思いが、「球際のねばり」としてピッチに表れたことは良かった点だと思っています。あとは焦らないでサッカーできるようになったと感じます。特に1回戦の磐田東戦ではPK戦までもつれこみましたが、選手一人ひとりが慌てることはなかった。結果的にPK戦をしぶとく制したことで、自分たちのスタイルに自信を深めることができました。

(OB記者)
 自分たちのスタイルとは?

(渡邊監督)
「粘り強い守備」と「速いテンポの攻撃」です。私はこれこそが清水東らしさを生かしたスタイルであると信じています。「速いテンポの攻撃」はまだまだ課題は多いですが、「粘り強い守備」に関しては成長を感じています。これまでは、何となく守れているけど最後に失点してしまうパターンが多かったですが、ここ何試合かは、相手に主導権を握られたとしてもしっかりと守り切ることができている。引き続きこのスタイルに磨きをかけていきたいです。

(OB記者)
次戦は静学です。私も昨年の11月4日に0-8で敗戦した日のことを鮮明に覚えています。静学戦に向けた意気込みを教えてください。

(渡邊監督)
静岡学園には昨年の新人戦準決勝で0-5、そして昨年の選手権予選準々決勝では0-8で敗れています。力のあるチームであることは十分に理解しています。しかし、その時の悔しさは1日たりとも忘れていない。この1年間、選手たちは苦しい時期を過ごし、準備を重ねてきた。県大会の組み合わせが決まった時も、全員が静学戦を意識しました。今はただ「やってやるぞ!」という強い気持ちです。

(OB記者)
最後に応援して頂いているサポーターの皆様にメッセージをお願いします。

(渡邊監督)
何とか静岡学園と試合をできる場所まで勝ち上がってきました。最後の最後までしっかりと準備をして「やってやるぞ!」という強い気持ちを共有して試合に臨みます。ぜひ、応援に駆けつけて頂ければ幸いです。

監督プロフィール 
渡邊 勝己(わたなべ かつみ)
1975年生まれ。清水東高校46回生。
富士市立田子浦中学校から清水東高校(以下 本校)に入学。サッカー部では1年からメンバー入りを果たし、地元静岡で開催された平成3年全国高等学校総合体育大会での全国優勝を経験。その翌年も全国全国高等学校総合体育大会出場に貢献。本校卒業後は日本体育大学に進学し、卒業後は平成11年・12年に静岡県立藤枝東高校での講師を経て、平成13年に静岡県教職員として本校定時制に赴任。その後、富士東高校サッカー部を9年率いた後に平成28年に本校サッカー部監督に就任。4年目のシーズンに挑む。

OB記者/大道和哉(清水東高校53回生)